Notes d’application

エッジやファスナー頭部に近い領域の探傷に影響を与え、探傷の妨害となるエッジ効果を除去または低減するためにいくつかの手法を適用することが可能です。

1. 遮へい

遮へいは、エッジ効果を避けるために最も多く使用される手法です。 フェライトは、使用される材質の中で最も良い材質で、
遮へいする内径の敏感な領域を減少させます。 低い周波数では、渦流が遮へい直径をわずかに超えて伝播します。

2. ディファレンシャルコイル

ディファレンシャル(差動)コイルを使用することは、エッジ効果など外部干渉の回避に役立ちます。 コイルをエッジに対して同じ距離を保つことで、オーバーラップでも探傷可能です。

3. 一定距離の維持

ガイドを使用することにより、エッジやファスナー頭部など他の物と距離を一定に保つことが可能です(図1および図2を参照)。

図1

図2



図3

4. 指向性プローブの使用

指向性プローブは、90°方向の感度が極めて低いことから有用になる場合があります。 透明なレンズ付のプローブをスライドさせたときの反射は、その好例です(図3を参照)。 90°方向の感度が低いため、エッジと二枚の板やシート間の継ぎ目が無視されます。 真っ直ぐなエッジがガイドとして有用な場合があります(図4を参照)。



図4

5. エッジまたは継ぎ目での指向性プローブの使用

継ぎ目またはエッジで発生する信号は、多くの場合、欠陥とは区別可能です(図5参照)。

図5

6. 試験材料に類似した種類の別の金属をプローブに追加

プローブに試験材料に類似した種類の金属を当て渦流の通路を得ることができ、場合によってはガイドとしても使用可能です(図6を参照)。

図6