アプリケーションノート
非破壊法による金純分度検定(カラットID)
正確な分析結果を迅速に得たい場合は、ハンドヘルド蛍光X線分析計の使用をお勧めします。ハンドヘルド蛍光X線分析計DELTAは、わずか数秒のうちに合金の化学情報とカラット(純金含有度)分類の測定が可能で、しかも、非破壊試験です。
金価格が上昇している現在、金の純度を定量的に捉えることの重要度がさらに増しています。 貴金属の輸入、販売用あるいは加工中の宝石、金属製作、スクラップ金属のリサイクル等の場面では、品質管理や価格設定、使用目的に合わせてカラット(純金含有度)を迅速に決定できる精度の高い方法が必要となります。
ハンドヘルド蛍光X線分析計DELTA Classicはこれらの要件を満たすばかりではなく、金含有量と合金組成を非破壊でチェックでき、コストパフォーマンスにも優れています。
蛍光X線は純金含有量や純度などの項目を含めて、金試料の分析が可能な方法として認知され、実証された方法であり、広く用いられています。 金製品や金材料を現場で素早く正確に分析できるので、お客様からの信頼を高めるツールとして有効です。
重要な用途
DELTA Classicは宝飾品産業、博物館、遺跡発掘現場、質屋、コイン収集家、金製品の買い取り、スクラップリサイクルなど、様々な分野でご使用いただける理想的な装置です。
- カラット(純金含有度)をその場で鑑定(0-24K)
- プラチナとホワイトゴールドの判別
- 金に含まれる銀、その他の金属の検出
- スクラップ金属から金の選別
- コインの金含有量測定
オプションとして、ハンズフリーで使用できるワークステーションが用意されています。宝石類の分析に適しており、卓上設置型コントローラー使用のためのPCソフトウェアを含みます。
特長
- 4Wの強力なX線管を使用:正確で信頼できる金分析
- 優れた分析速度:わずかな時間で結果が得られます
- 高レベルの精度と正確さ:信頼できる分析結果
- 完全な非破壊試験法
- 平坦でない表面でも簡単に測定可能
- カラットの自動測定
- 大量のデータを保存可能:将来へ向けた参照データ
- データのエクスポート、レポート作成が簡単: 即時に証明書を作成
- 内蔵型カメラと小径スポットコリメーター機能をオプションとして提供:焦点を絞り込んだ分析とサンプル画像の保存が可能
信頼できる性能
迅速性と測定結果の精度を同時に満たすことへの要求が今までになく高まっている環境において、ハンドヘルド蛍光X線分析計DELTA Classicはまさに両方の要素に対応できる分析計です。
ハンドヘルド蛍光X線分析計は使いやすく、現場でスポット分析を行うことができます。信頼性に優れた測定結果を提供することにより、有効な金資産管理に貢献します。
金合金の反復分析
DELTA Classic、分析時間30秒
的確なCMOSカメラとコリメーター機能
DELTA Classicのオプションとして、内蔵型カメラと小径スポットコリメーター機能が用意されています。CMOSカメラがサンプル画像を解析結果とともにメモリーに記録するので、レポート作成に利用できます。X線ビームコリメーターは小さな部品や試料の測定に役立つ機能です。ボタンを押すだけでビームが直径3mmに視準設定され、焦点が合った分析対象スポットがスクリーン上のインジケーターに正確に表示されます。 コリメーター機能は簡単に解除でき、ビーム直径を標準の10mmに戻してバルク解析を行うことができます。
関連製品
DELTAハンドヘルド蛍光X線分析計(合金品種判定・PMI検査用)
ハンドヘルド蛍光X線PMI分析計DELTAは、非破壊で合金分析を行い、合金品種の判定や金属成分の測定を素早く正確に行います。 簡単な品種判定から仕様の品質管理まで、また受け入れ材料の検査から最終製品の検証まで、PMI検査やQA / QC検査を数秒で実施します。
DELTAハンドヘルド蛍光X線分析計(スクラップ用)
スクラップ用ハンドヘルド蛍光X線分析計DELTAは、ほとんどの合金品種と純金属を1~2秒で高精度に同定します。 また、厳しい環境下での使用にも対応するよう、耐久性を考慮した設計となっています。 素早く高精度の合金判定と分析を行い、さまざまな種類の磁性体および非磁性体材料をわずか数秒で分析します。
DELTA Professional
シリコンドリフト検出器(SDD)と4WのX線管を統合したDELTA Professionalは、分析速度、検出限界、および元素範囲において優れた性能を発揮します。 合金および鉱石のマグネシウム(Mg)以上を分析します。 DELTA Professionalは、オリンパスのハンドヘルド蛍光X線分析計においてコストパフォーマンスがより高いソリューションです。