ボーキサイト用のポータブルX線回折計: 探鉱、採鉱、抽出
オリンパス製品を採用することの利点
革新的なポータブルX線回折計(pXRD)の利点には以下のようなものがあります。
- 少量のサンプル: 必要な鉱物はわずか15 mg
- 簡単なサンプル調整: 熟練技術者が不要
- 高速データ収集: 数分で測定結果を取得
- 携帯性: バッテリー駆動式で可動部品のない堅牢設計
- スタンドアローン装置: 水冷や大型の外部電源が不要
- 継続的なメンテナンスが不要: ダウンタイムを最小化し、定期的なX線回折を実行可能
探鉱
ボーキサイトは、アルミニウムを含むその他多くの鉱物(ベーマイト、ギブサイト、ダイアスポア、カオリンなど)から成り、金属回収度は一定ではありません。 処理で回収可能なアルミニウムは、利用可能なアルミナと呼ばれます。 処理中に酸を消費するシリカは、反応性シリカと呼ばれます。
これら利用可能なアルミナと反応性シリカの量を把握することは、作業を効率化し、生産を高めるために不可欠です。 オリンパスポータブルX線回折計を使用することで、利用可能なアルミナと反応性シリカを現場で迅速に判定し、ボーキサイト鉱床の可能性を評価することができます(図1)。
図1: 利用可能なアルミナと反応性シリカに関する、定量ポータブルX線回折計の推定値と、ラボで測定された数値。高い相関を示している。
鉱物の処理と抽出
加圧分解(利用可能なアルミナと反応性シリカの量を判定するために使用)は重要ですが、これでは製錬プロセスで鉱石がどのような挙動を示すか正確にはわかりません。 鉱石と脈石の鉱物学的情報は、製錬所で回収されるアルミナの量に大きく影響を与えます。
詳細な鉱物学的モデリング方式および混合方式を用いれば、プロジェクトを格段に最適化することができ、製錬所に最良の鉱石製品を確実に提供することができます。
図2: 20分の測定時間における、ラボ用4 kW X線回折計とオリンパスポータブルX線回折計によるX線回折で得られた鉱物組成結果。高い相関を示している。
ボーキサイト鉱石のマーケティング
抽出プロセスは各製錬所で異なるため、ボーキサイトの生産業者は、競合業者との差別化を図っています。 ポータブルX線回折計を使用する標準の定量鉱物学的分析は、潜在的な買い手向けのマーケティングツールとして使用できます。
オリンパスポータブルX線回折計 — データ品質と実行時性能
オリンパスポータブルX線回折計は、現場で鉱物学的定量情報を把握できる便宜性に富み、複雑なサンプル調整手順が不要です。取得した結果を自信をもって提出することが可能となります。オリンパスポータブルX線回折計の定量機能を示すため、大型4 kW従来型ラボ用装置を使用して取得した結果と比較しました。 この結果を図2と表1(下記)に示します。当社のポータブルX線回折計とラボ用装置に高い一致が見られます。
ランタイム別解析も実行し、さまざまな測定時間におけるオリンパスポータブルX線回折計の性能を評価しました。次の図3と図4に示します。
図2: 20分の測定時間における、ラボ用4 kW X線回折計とオリンパスポータブルX線回折計によるX線回折で得られた鉱物組成結果。高い相関を示している。
図3: さまざまな収集時間における、ラボ用4 kW X線回折計とオリンパスポータブルX線回折計で得られたX線回折トレース。 図4の凡例を参照してください。
図4: 図3のX線回折トレースから推定される、鉱物組成の比較。 短い測定時間においても、オリンパスポータブルX線回折計とラボ用装置に高い相関があることに注目してください。
この用途に使用される製品
https://main--eds-evident-website--evident-scientific.hlx.live/ja/xrf-xrd/mobile-benchtop-xrd/terra/
TERRA™ II ポータブルX線回折装置
TERRA™ IIは、鉱物の定量分析を行えるポータブルX線回折装置です。 最大6時間のバッテリー寿命と丈夫で防水性に優れたケースを特長とするこの装置は、主要成分や微量成分をフィールドで迅速に分析できるように設計されています。
https://main--eds-evident-website--evident-scientific.hlx.live/ja/xrf-xrd/mobile-benchtop-xrd/btx/
BTX™ III卓上型X線回折装置
BTX™ IIIは、鉱物の主要成分や微量成分を分析できる省スペースの卓上型X線回折装置です。 高性能ソフトウェアと改良されたX線回折装置を組み合わせることで、スピードと感度が向上しています。