スクラップ金属リサイクルの投資回収率を計算:ハンドヘルド蛍光X線分析計の価値
常に変化するグローバル経済において、スクラップ金属の価格は日々変動します。 そのため、リサイクル設備では材料を迅速に識別分類して利益を上げることが重要になります。
スクラップを正確に選別することで、高額な違約金の支払いにつながる溶鉱炉や精錬所への規格外材料の出荷のリスクも減ります。 支払いを受け取る前に材料混同が見つかった場合、最低でも返品と再選別の費用に直面することになります。
迅速で正確なスクラップ選別のためにハンドヘルド蛍光X線分析計(XRF)を導入すれば、大きな損害をもたらすミスを回避でき、最大限の事業価値を得られます。 以下をご検討ください。
多くの合金用途の再処理工場や精錬所では、すべての金属が同じ合金種かどうかには無頓着で、ただ最終的な溶融金属の化学分析結果が規格内であることに注目しています。 このため、高価なバージン金属を使用しない混合プロセスでは、迅速に正確な元素分析結果を得ることが重要になります。
あらゆる金属を正確な品種分析結果にまとめ、選別することの価値は、スクラップリサイクル工程の業務利益に表れます。 例えば、合金選別における各処理量の一般的な価格をご覧ください。 蛍光X線分析計1台の費用がどのくらい短期間で回収できるかがわかります。
ニッケル合金
タンタル(Ta)%
*2020年2月時点の20メートルトン(Mt)あたりの一般的な米国内価格
ステンレス鋼
*2020年2月時点の20 Mtあたりの一般的な米国内価格
ニッケル合金、ステンレス鋼、その他の高温合金は、ほとんどの場合、Vanta Element™分析計など手頃な価格のハンドヘルド蛍光X線分析計で選別できます。 通常、測定時間は数秒しかかからず、オペレーターはより多くの高価なスクラップを迅速に高スループットで検査できるため、他のタイプの分析計に比べて投資回収率(ROI)が高くなります。
アルミニウム合金
*2020年2月時点の20 Mtあたりの一般的な米国内価格
アルミニウムの基本的な選別では、多くの合金が高精度に分類されます。 例えば、アルミニウム110を6061または6063と混合すると、マグネシウム(Mg)含有量が規格外になり、銅や鉄などの残留元素量が規格上限を超える可能性があります。 Mg測定値を速く正確に把握すれば、分類プロセスが良好になります。
この場合、より高性能のVanta™ Cシリーズを使用して、混合した材料が精錬所に送られないようにすれば、精錬所でのバージンマグネシウムの費用をなくし、違約金を回避することができます。
スクラップ金属リサイクルにハンドヘルドXRFを導入した場合の真のROIを計算
すべてのVantaハンドヘルド分析計は、IP規格の防塵防水性能を備えており、誤って落としても耐えられる落下試験を経ています。 このような堅牢設計によって修理の必要が減り、稼働時間が最大限になり、分析計の稼働年数が延びます。 画期的なAxon Technology™により、作業条件にかかわらず正確な答えを迅速に得られます。
しかし、真の投資回収率はVantaモデルの分析機能によるものです。 分析対象となる元素に応じて、各種価格帯のVantaおよびVanta Elementモデルが揃っています。 必要なものに絞って投資することで、総所有コストを最低限に抑えることができます。
ご注意いただきたいのは、価格を決めるのはスクラップ回収プロセスのうち金属選別が行われる場所であるということです。 一般的に、選別機が最終的な精錬所や回収設備に近いほど価格が上がります。