検査現場の使いやすさを追求した、新しい超音波探傷器

Coleman Flanagan

2026 年 10 月 6 日

超音波探傷の現場で、検査作業の効率を妨げる要因を検査員に尋ねると、機器の操作性だけでなく、実際の作業環境に関するさまざまな課題が挙げられます。たとえば、手袋を着用したままの操作や、手についた接触媒質、画面への光の映り込み、本来ならボタンひとつで済む操作に何度も画面をタップしなければならないメニュー。さらに、はしごの上や狭い場所で、片手で機器を持ちながら作業しなければならないこともあります。

新しい超音波探傷器 EPOCH™ 700 は、こうした実際の検査現場での課題を考慮して設計されています。その大きな特長のひとつが、タッチスクリーンと物理操作を組み合わせた使いやすい操作性です。最新のタッチスクリーンに、調整ノブとダイレクトアクセスキーを搭載。主要な機能は、いずれの操作方法からでも利用できます。そのため、検査環境や作業状況に合わせて、最適な操作方法を柔軟に選択できます。

EPOCH 700 は、タッチスクリーン、調整ノブ、ダイレクトアクセスキーを組み合わせることで、さまざまな検査環境で快適な操作を実現します。

超音波探傷器 EPOCH 700 検査現場に合わせた操作性

タッチスクリーンは直感的で便利ですが、両手がふさがっているときや、手袋を着用しているとき、手に接触媒質がついているときには、操作しにくくなることがあります。こうした状況では、タッチスクリーンでの操作がかえって作業に時間を要する場合もあります。一方、物理ボタンは確実に操作できる反面、タッチスクリーンならではの直感的な操作性が失われがちです。

EPOCH 700 なら、どちらか一方を選ぶ必要はありません。

モバイル機器のように直感的に操作できるタッチスクリーンに、調整ノブと、現場で使いやすいダイレクトアクセスキーを組み合わせています。実際の検査現場での使いやすさを考えた操作設計です。主要な検査機能は、タッチスクリーンと物理操作のどちらからでも利用できます。手袋を外したり、手についた接触媒質を拭き取ったりすることなく、ゲインの調整、ゲートの移動、画面のフリーズ、ファイルの保存などを行えます。そのため、タッチスクリーンを操作しにくい状況でも、使いやすさを損なうことなく、効率よく検査を進められます。

EPOCH 700 の調整ノブは、片手でスムーズに操作でき、検査中の設定変更も簡単です。ノブを押して選択を確定できるセンタークリック機能も備えています。手袋を着用したままでも、探触子を検査面から離すことなく、片手でゲインを細かく調整できます。メニューを開いて操作する必要もありません。溶接部の検査や腐食調査など、検査中に設定を頻繁に調整する作業でも、スムーズな操作で検査の効率化に貢献します。

EPOCH 700 は、初めてでも迷わず使える、分かりやすい操作画面を採用しています。当社のソフトウェアプラットフォーム「UNIS」を基盤に、スマートフォンやタブレットのような直感的で使いやすい画面構成を採用しています。分かりやすいメニュー構成、タイル形式のナビゲーション、色分けされたステータス表示に加え、操作内容に応じて必要な情報を表示。スマートフォンやタブレットに慣れている方なら、初めてでもスムーズに操作できます。経験の浅い検査員でも、初めて使うときから直感的に操作できます。操作を覚えやすいため、トレーニング時間の短縮にもつながり、品質検査や保守・メンテナンスなどの日常的な検査をスムーズに行えます。

EPOCH 700 のディスプレイは、検査現場での見やすさと操作のしやすさを追求しています。手袋を着用したままでも操作しやすいタッチ領域をはじめ、屋外でも見やすい文字サイズやコントラスト、幅広い使用温度で視認性を確保した配色を採用しています。これにより、厳しい検査環境でも重要な測定値を正確に確認できます。

EPOCH 700 は IP65 準拠の防塵・防水性能を備え、衝撃・振動についても MIL-STD-810 規格に基づく試験を実施。過酷な検査現場での使用を想定した堅牢な設計です。

過酷な検査環境に応える、堅牢性と使いやすさ

現場で求められるのは、操作のしやすさだけではありません。さまざまな検査環境に対応できる耐久性も重要です。

EPOCH 700 は IP65 準拠の防塵・防水性能を備え、海上設備や掘削されたパイプラインなど、水や粉塵にさらされる環境での使用にも対応します。さらに、衝撃・振動について MIL-STD-810 規格に基づく試験を実施。検査現場で起こり得る落下や衝撃を考慮した設計です。

バッテリーを含めた重量は約 1.8 kg。長時間の使用にも配慮した設計です。操作時の安定感を確保しながら、長時間の片手操作にも対応できる軽さを両立しています。バランスの取れた重量配分により、卓上、手持ち、身体への装着、三脚への取り付けなど、さまざまな使い方に対応。長時間の検査でも快適に使用できます。

コネクターにも、現場での使いやすさへの工夫があります。EPOCH 700 は、超音波探傷で広く使用されている BNC または大レモの探触子コネクターに対応しています。既存の探触子をそのまま活用できるため、機器を更新する際にアダプターや交換用ケーブルを新たに用意する手間を抑えられます。

EPOCH 700 は、あらゆる信号をより鮮明に捉え、検査の信頼性を高め、すべての検査結果をシームレスにつなぎます。

要求の厳しい原子力検査で実証された性能

超音波探傷器 EPOCH™ 700 は、原子力業界向けの幅広い EPRI PDI 超音波検査手順に対応する認定を取得しています。認定プローブのラインアップ拡充とあわせて、重要な溶接部検査、きずサイジング、機器・部品検査に求められる性能、柔軟性、信頼性を提供します。

これからの超音波探傷を支える高度な機能

EPOCH 700 の特長は、タッチスクリーン、調整ノブ、ダイレクトアクセスキーによる操作性や、現場での使用を想定した堅牢な設計だけではありません。信号品質、データ取得、検査ワークフローの効率化にもこだわっています。

24-bit A スキャンデジタイジング技術による高度な信号処理により、高分解能で信号を取得し、画面高さの最大 800 % まで振幅を測定できます。測定範囲が広がることで、高いゲイン設定が必要な検査でも、信頼性の高いきずサイジングが可能です。

難易度の高い検査にも対応できる PerfectSquare™ 可変方形波パルサーを搭載し、パルス幅を 20 ns~5,000 ns の範囲で調整できます。これにより、送信する超音波パルスのエネルギーと周波数特性を細かく調整できます。さらに、20 種類を超えるフルデジタルフィルターを搭載。幅広い探触子周波数や材料に合わせて、信号対雑音比(S / N)を最適化できます。

レイトレース(超音波ビーム経路)表示を備えた部品・溶接部のセットアップにより、A スキャンデータと検査対象の形状を直接関連付けて確認できます。これにより、きずの位置や状態をより確実に把握できるほか、設備管理者やお客様にも、検出したきずを視覚的に分かりやすく伝えることができます。

EPOCH 700 は、当社のオープンデータフォーマット NDE に対応した、初の従来型ポータブル超音波探傷器です。検証可能なデジタル検査記録を作成できるため、検査結果を残すために機器の画面を撮影する手間を軽減できます。本体でのレポート作成、A スキャンの動画記録、大容量ストレージを備えたファイル管理機能により、検査データの記録、確認、整理を本体上で行えます。

EPOCH 700 は、当社のソフトウェアプラットフォーム「UNIS」を採用。対応する当社製検査機器との間で、一貫した操作性を実現します。ナビゲーションやメニュー構成、基本的な操作方法が共通しているため、複数の対応機器を使用する場合でも、新しい機器の操作をスムーズに習得できます。Wi-Fi と Bluetooth® を内蔵し、検査ファイルのワイヤレス転送やレポート共有にも対応しています。

現場の検査課題に応える EPOCH 700

超音波探傷器 EPOCH 700 は、実際の検査現場で求められる使いやすさを考えて設計されています。タッチスクリーンと物理操作を組み合わせた柔軟な操作性、現場に対応する堅牢性、高度な信号処理、充実したデータ管理機能を搭載。検査結果の信頼性を確保しながら、データの取得から管理、共有までをより効率よく行えます。

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