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ターボ過給機検査のための工業用内視鏡

ターボ過給機検査のための工業用内視鏡

[背景]

自動車産業においては、EVやハイブリッドカーなどのエコカーの普及によって燃費効率がますます改善され、化石燃料エンジンは小排気量化が進み、小型になってきています。その一方で、自動車の動力としての出力は維持しなければならないため、高い燃料効率と高出力という相反する要求を満たすために、1980年代から1990年代にかけて世界中に広まったターボ技術が今日再び注目を集めています。欧州の自動車製造業者は、ターボ過給機付きの1,000~1,500ccエンジンを搭載した、より小型化された低燃費車を製造しているので、ターボ過給機の品質管理と検査の重要性が大きくなっています。

[課題]

ターボ過給機は、排気ガスの運動エネルギーを使って吸気中の圧力を高めるために、回転タービンを備えています。回転タービンは圧力を高めるために、通気道が徐々に狭まる、カタツムリのような複雑な構造をしています。そのため、タービンケーシングは鋳造部品となっています。

鋳造部品においては、融解した材料が砂型の隅々まで行き届いて正確な形状を形成しているかどうかをチェックすることが重要です。砂型は完全に取り除かれなければならず、他の部品と接触するすべての部分が機械加工されなければなりません。この際に、以下のような問題が発生する可能性があります。

多くの場合、これらの問題は直接目視できない奥深い場所で発生するため、見落とされる傾向にあります。加えて、各部品を設置した後に、位置のずれが発生していないかをチェックする必要もあります。そのため、最も迅速かつ信頼性の高い品質検査である、工業用内視鏡による内部検査が実施されます。内視鏡を使って、主にカタツムリ型の部品の内部が検査され、さらに設置したタービンとターボ過給機ケーシングとのクリアランスが点検されます。

[オリンパスビデオスコープを使って撮影された鋳造部品内部の割れとチップの画像]

[オリンパスの利点]

ターボ過給機の内部検査に最もよく使用されるオリンパスの工業用内視鏡の一例として、検査に適した以下の様々な特性を有する、外径2.4~6.0mmの軟性タイプの内視鏡が挙げられます。

IPLEX TXの防塵機能

[IPLEX TXの防塵機能]

IPLEX RX用の各種光学アダプター

[IPLEX RX用の各種光学アダプター]

IPLEX RXの高密度タングステン網組 [IPLEX RXの高密度タングステン網組]

IPLEX TXの先端部湾曲メカニズム

[IPLEX TXの先端部湾曲メカニズム]

これらの優れた性能により、オリンパスの工業用内視鏡は、世界中の自動車製造業者、および自動車部品製造業者のターボ過給機品質検査サイトで採用されています。

詳しくは、最寄りのオリンパス代理店までお問い合わせください。

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