アプリケーションノート

お問い合わせ

超音波フェーズドアレイを使用した摩擦攪拌溶接(FSW)検査

アプリケーションの概要

摩擦攪拌溶接(FSW)技術は、アルミニウム合金などの融接が難しい材質の接合方法として開発されました。溶接品質は非常に高く、試験によると溶接部に気孔がなく、材料構造は均一です。しかし、このプロセスでは検出が難しい、小さく細かい欠陥が発生することがあります。

摩擦攪拌溶接に適した検査方法の一つは、超音波フェーズドアレイ技術です。溶接部の形状からラスタースキャンは不可能ですが、超音波フェーズドアレイであれば、溶接部全断面の検査を1回のパスで行えます。

超音波フェーズドアレイでは、ラテラルスキャンも可能で横方向の欠陥を検出することができます。検査角度を最適化すると、検出の可能性が非常に高まり、超音波フェーズドアレイでカバーされるゾーン数を増やすと、高精度な欠陥のサイズと位置を確認することができます。高速かつ高精度で、幅広い用途に対応可能な超音波フェーズドアレイは、FSW検査に非常に適した技術です。


一般的な検査要件

検出される不良

ソリューションの説明

コンピューターの全てを空調付きのキャビネットに収容

フトウェアを使用した解析とレポート作成
当社の超音波探傷装置は、超音波フェーズドアレイ、超音波、EMATのいずれを使用しても、同じデータ収集および解析ソフトウェアを使用することができます。このソフトウェアはPC用です。

データ収集および解析

特殊アダプター付きのROVER

関連製品

OmniPCソフトウェア

この新ソフトウェアは、OmniScanデータ解析のための効率的で低価格のオプションソフトウェアです。 OmniScan搭載のソフトウェアの同じ解析ツールを備えており、PC上で自在に操作することができます。

VersaMOUSEスキャナー

VersaMOUSE™は、フェーズドアレイプローブを使ったリニアエンコードスキャン用に設計されたスキャナーです。 一体化されたインデックスボタンによって、炭素繊維強化プラスチック(CFRP)平面パネルや腐食探傷などの2Dマッピングが簡単に取得できます。 VersaMOUSEは、エンコードによるワンラインスキャンを実行し、次に垂直方向に位置のインデックスを作成します。 さらに別のワンラインスキャンを行い、それを前回のスキャンの横に張り合わせたマップデータを作成できます。 検査対象領域の2Dマッピングが取得できるまで、この操作を繰り返します。

OmniScan SX

シングルグループで軽量のOmniScan SXは、読み取りやすい8.4インチ(21.3cm)のタッチスクリーンを搭載し、コスト効果に優れたソリューションを提供しています。 OmniScan SXには、SX PAおよびSX UTの2種類のモデルを用意しています。 SX PAは、16:64PRの装置で、UT専用のSX UTと同様に、従来型UTチャンネルを備え、P/E、P-CまたはTOFD検査に対応しています。

FOCUS PX

拡張性の高いFOCUS PXデータ収集装置とFocusPCソフトウェアには、最新のフェーズドアレイ技術と従来型超音波技術が盛り込まれており、自動システムや半自動システムへの統合が簡単です。 FOCUS PXと付属ソフトウェアは、C-スキャンおよびA-スキャンの生データを生成し、保存することができるので、検査後のデータ解析に基づいて検査判定を行う用途において、最適な選択が可能になります。 このような用途は、航空宇宙(積層複合板)、発電(風力ブレード)、運輸(鉄道車輪)、金属(鍛造部品)など、各種の業界にあります。

オプションのFocusControl、FocusData、およびOpenViewソフトウェア開発キット(SDK)はFOCUS PXユニットに対応しているので、ユーザーは独自のアプリケーションソフトウェアを構築できます。

フェーズドアレイプローブ

フェーズドアレイ用途専用のプローブは、周波数範囲0.5 MHzから18 MHzで、エレメント数16、32、64、128のものを取り揃えています。 特殊なプローブにはエレメント数が数百のものもあります。